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今さら聞けない薬剤師のマーケティングの話

マーケティング
マーケティング
この記事は約12分で読めます。

まずは、マーケティングって何?ってところから始めましょう。もし、あなたがマーケティングのことをよく知っているならサーっと読み流してください。

至極、基本的なことしか書いていないので・・・

まっさ
まっさ

僕がマーケティングを勉強していてよくわからなかったことも
この本を読んでからいろんな事が腹落ちし、理解の速度が早まりました。
マーケティング初心者の薬剤師さんには、超おすすめです。

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マーケティングって何? 〜マーケティングの定義〜

マーケティングを某有名フリー百科事典で調べると、

マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。

wikipedia

と解説されています。

次は、日本マーケティング協会なる団体のマーケティングの概念。

マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。

日本マーケティング協会

そして、もう一つ、マーケティングの本場、アメリカマーケティング協会(AMA)の定義。

Marketing is the activity, set of institutions, and processes for creating, communicating, delivering, and exchanging offerings that have value for customers, clients, partners, and society at large.

マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである。

American Marketing Association :AMA(アメリカマーケティング協会)

ここまで読んで、あなたも感じたかもしれませんが、マーケティングが何なのか?

って結局、よく分かんない・・・

マーケティングは点ではなく線

初めて、これらの定義や概念を見た時、僕はそう思いました。

そして、前回書いたように、ドラッカーさんも初心者にわかるようには詳しく教えてくれません。

何せ、抽象的なんで、ある程度マーケティングやセールス、マネージメントのリテラシーがないと本質はなかなか理解できません。

そこで、マーケティングのお父さんの登場です。

そう、フィリップ・コトラーさん!

まっさ
まっさ

はい拍手。パチパチパチ・・・。

この方を除いて、マーケティングの話はできません。
これからもことあるごとに出てきますので、よく覚えておいて下さいね。

コトラーさんは、いろんな書籍でマーケテイングのことをこう言っています。

マーケティングを最も短い言葉で定義すれば、「ニーズに応えて利益を上げること」である。

すごくシンプルな定義ですね。

もう少し詳しく、こうも言ってます。

マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することによって、個人や団体が必要なものや欲しいものを手に入れるために利用する社会上・経営上のプロセスである

こうやってマーケティングの定義を見て行くと、一つの共通点があることに気づきます。

それは、マーケティングは、戦術ではなく、戦略だということ。

それぞれの定義の中の表現に、
「あらゆる活動」とか、「総合的活動」、「一連の」、「プロセス」
といった、マーケティングは点ではなく、線で考えようといったニュアンスの言葉が必ず入っているんです。

マーケティングそのものを理解するには、まだ雲をつかむような感じで、時間がかかりそうですけど、マーケティングを知る上で、この考え方はとても重要だと感じました。

と言うのも、今まで僕が患者さんにアピールするためにイベントをしようとか、健康まつりに参加しようといったときに、どうしても点でやってしまうことが多かったんですよね。

  • FacebookやTwitterで情報を流しても、単発で流しっぱなしだったり、
  • 健康まつりに参加して住所などの連絡先を集めても、そのリストを放ったらかしにしたり、
  • ちょっとしたチラシを作って、サプリメントが売れたとしても、そのあとのフォローをしなかったり・・・

お恥ずかしいことに、完全に点で考えていた結果です

見込み患者さんとの接点を持っても、その見込み患者さんが、固定患者さんになるまでの一連のプロセスをあらかじめ準備していないので、せっかくのチャンスを逃してしまっている・・・

にも関わらず、患者さんが、いつの日かひとりでに思い出して、薬局に来てくれるんじゃないかな、また会えるかなと淡い期待を抱いている・・・

マーケティングは、あなたが患者さんに忘れられないために行う活動の一つ

でも、実際にまた会えることなんまずありません。
なぜなら、見込み患者さんはすぐにあなたのことを忘れてしまうから。。。

「この前、親切にしてもらったから、次に処方箋をもらったら絶対あの薬局に持って行こう!」
って一旦は思ってくれたかもしれませんよ。一旦はね。

でも、僕たち薬剤師が患者さんのことを考えているほどには、患者さんは僕たちのことをいつも考えてくれていませんし、熱が冷めれば、あなたと会った事実さえも忘れてしまっています。確実に。

悲しいかな、それが現実・・・

実際、僕たち薬剤師も薬局を出れば一消費者。

自分に今すぐ関係のないお店のことなんてそうそう覚えてないし、お店に行かなくなった理由なんてこれといってないことが多い。


例えば僕が今までよく行っていたレストランとかカフェとかデパートに行かなくなった理由って、全然たいした理由じゃありません。

「そういえば、忘れてた。前によく行ってたっけ?」

くらいの感じです。
だって、どんどん新しい情報が入ってくるから、いちいち覚えてられませんもん。

特に薬局は、健康な人にとっては相当遠い存在です。いつも薬局のことを考えて生活している人なんて日本中探してもなかなかいませんよね。

でも、悲観的になることはありませんよ。
そう、そうならないためにマーケティングが存在するんです!

まっさ
まっさ

ちょっとこじつけ感満載ですが、そこはご容赦を。
ここから、盛り上がっていきますよ。

自分なりのマーケティングコンセプト

ずっと見てきたように、マーケティングの定義は色々ありますけど、抽象的すぎてホント分かりづらい。

だから何?
って思いますよ、普通は。

なので、こうしましょ。

自分の薬局のマーケティングとは?という定義を勝手に自分たちで作ってしまいましょ。

そうしてできた定義は、薬局・薬剤師それぞれで全然違うものになるかもしれませんけど、それはそれで、いいんじゃないでしょうかね。

コトラーさんも、

どんな企業にとっても唯一これが一番という競争力をもったマーケティング戦略はない。企業はそれぞれ、競合他社と比較して自社の規模と業界でのポジションを考慮すべきである

と言ってるし、マーケティングに絶対的な正解はないみたいですし。

もし、正解があるとすれば、それは、顧客、つまりあなたの薬局に来てくれている、もしくは、来てくれる可能性のある近隣の人々の頭の中だけでしょうから。

今回のまとめ

最後に、これもコトラーさんの言葉。

マーケティングは一日あれば学べる。
しかし、使いこなすには一生かかる。

僕は、日々、マーケティングについて学び、考え、実践していますが、失敗も日常茶飯事。(失敗談はまた別の機会に)

ですが、まずは学んで、そして、できそうなら 

まず「やってみる」

これを繰り返していると、薬局でもだんだんとマーケティングのパワーを感じられるようになってきた気はしています。

まっさが勝手にパワーを感じている
気がしているだけなんじゃないの?

って、まあ、そうかもしれません。

ただ、なんでもそうですが、早く始めた方が少なからず先行者利益が得られますからね。それに、マーケティングの戦略を練ることで、実際、薬局の中の雰囲気も良い方に変わりましたからね。

マーケティングは単なる事業活動の一つにとどまらない。企業全体を導く理念でもある

これもコトラーさんの言葉ですが、僕はその通りだと思います。

僕の経営している薬局では、マーケティングをやると決めたことで

  • 薬局スタッフ同士のコミュニケーションがより良くなった。
  • 事務スタッフさんたちの仕事に対する姿勢が変わり、成長のスピードが上がった。
  • 薬剤師さんたちが、より患者さんのために知識を得ようという気持ちが強くなった。

といった、二次的な効果も実感しています。

正直、めんどくさいこともたくさんありますよ。仕事も確実に増えますしね。

ですが、マーケティンングをやる楽しさの方が強いので、これからもマーケティングは僕にとっての生活の一部になると言っても過言ではないですね。

とはいえ、それにはそれなりの努力や時間、知識が必要です。

僕が、最初にマーケティングをやろうと決めてからそれなりの成果が出るまでには、結構時間がかかりましたからね。薬剤師とマーケティングについてのホームページも本もほとんどないので、ホント苦労しました・・・

まあ、コトラーさん曰く、

マーケティングを使いこなすには、一生かかるみたいですから、長い目で見ていきましょうかね。

まっさ
まっさ

最後までお読みいただきありがとうございます。
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