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薬剤師がマーケティングを行うための5つの心得

マーケティング
マーケティングリベラルアーツ
この記事は約9分で読めます。

今回は、薬剤師がマーケティングを行うときに必要な心得についてです。
当サイトでは、一薬局の一薬剤師としての継続したマーケティングについて掘り下げています。

巷で人気のある

  • すぐに効果が出て利益が上がる!
  • めんどくさいことをせずに楽して結果が出る!
  • 言われた通りにやれば必ずうまくいく!

といった類のものではありません。

まっさ
まっさ

僕がマーケティングを学び出したときに、マーケティングってこんなにめんどくさいのかという事と、考え方をガラッと変えないといけないな、という2つの壁にぶち当たりました。
ただ、この2つを乗り越えると普段の薬局での仕事がすごく楽しくなって来ます。
時間はかかるかもしれませんが、知っておいて損はないと思いますよ。

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自分が今何をやっているかを理解する

まず、第一にマーケティングは何か一つのことだけをやればいいってわけではありません。

マーケティングはいわば戦略で、いろんなツールを駆使して顧客に価値を提供し、その提供した価値への対価をもらうための一連のプロセスです。

つまり、自分がマーケティングプロセスのどの部分をやっているのかを理解していないと、せっかくやったことが、全く意味のない行動だったという事になる可能性があるということです。

薬局でのイベントをやるにしろ、キャッシュレス化に取り組むにしろ、自分がマーケティングプロセスのどの部分をやっているのか

これをきちんと把握することが大切です。

同業者の言う事に耳を傾けない

どの業界でもそうかもしれませんが、薬局業界、もう少し広げても医療業界のように狭く特殊な業界では、何か新しいことや目立つことを始めると、同業者の皆様からいろんなご意見をいただくようになります。

なかなか、

それいいね!うちもやってみようかな。やり方教えてよ。

とはなりません。

あなたがやろうとしていることが、画期的であればあるほど、そして顧客が喜べば喜ぶほどに周りからは批判めいた言葉が、直接的、間接的問わず、耳に入ってくることでしょう。

ですが、そう言ったご意見は、きっちり伺った上で上手にスルーして下さい。

もちろん、法律などに違反したり、公序良俗に反することはいけませんよ。でも、そうでないなら、そして顧客に価値を提供できているのなら、そのマーケティングは続けるべきです。

だって、その批判めいたご意見をくださる方々はあなたの顧客ではありませんからね。

めんどくさいことから逃げない

冒頭でも触れましたが、はっきり言ってマーケティングはめんどくさいです。

時間もかかりますし、頭も使います。場合によっては、体力も消耗するかもしれません。

ですが、やり続ければ必ず成果は現れます

他薬局と差別化をしようとする時、どうしてもドライブスルーやカフェ併設、キッズスペースなどハード面に目が向きがちです。あんまりめんどくさくないですもんね。

ただ、ハード面の差別化はすぐに、そして簡単に真似されます。ハード面は、すでに顕在化してしまっていますし、それにめんどくさくないから。そして、真似されてしまうと、それらはもうあなたの薬局の独自性ではなくなってしまいます。

ですが、独自のマーケティングプロセスは違います。

これは、誰にも気づかれずに差別化ができ、そしてそのプロセスがもし、ライバルにバレたとしてもめんどくさければめんどくさいほど、ライバルは真似をしようとする気さえ萎えてしまいます

外から見る限りは何の変哲もない普通の薬局なのに、なぜか患者さんが集まるのよね。

そんな、ライバルに気づかれずに価値を提供できる薬局作りをすることが、マーケティングプロセスを構築する理由です。

他業種の真似をする

ここまで読んでくださっているあなたは、めんどくさいことから逃げない薬剤師さんだと思います。

そんなあなただからできること。

それは、医療業界以外の業界の真似をすることです。飲食店でも美容院でも衣料品店でも業種は何でも構いません。規模の大小も関係ありません。

めんどくさいですが、毎日の生活の中にはマーケティングの種がめちゃくちゃたくさん転がっていますから、それらをリサーチし、そのマーケティングプロセスを分析し、その中からあなたの薬局で使えそうなものをテストするということを繰り返しましょう。

他の薬局さんでうまくいった事例は、あなたの薬局さんでもそこそこうまくいくかもしれません。でもその程度です。

どこにも追いつけない程の圧倒的なポジションを築くためには、他業種からのアイデアをパクるのが最もめんどくさいですが、最も近道な方法です。

成果を出すための3つのセットを習得する

さあ、5つ目です。

実は、このセンテンスが一番大事です。

というのも、僕はこの3つのセットが腹落ちしてから、マーケティングに対する考え方が180度変わったんです。

3つのセットというのは、7つの習慣で有名なコヴィー博士が提唱している、

マインドセット

スキルセット

ツールセット

です。

読めば人生変わるかも!?

そして、この3つを大切なものから順番に並べると

  1. マインドセット
  2. スキルセット
  3. ツールセット

となります。

まあ、上のように一応順番をつけましたが、どれか一つが欠けてもうまくいきません。

ただ、この順番は、習得の難しさの順番でもあります。

マインドセット

マインドセットは、簡単に言うとあなたの仕事への取り組みとか、仕事への考え方、もっと言うと自分を信じる気持ちといったあなたの思考の部分です。

実際のところ、これを変えようというのは至難の技です。

長い年月をかけてあなたの中で培われてきた信念そのものを上書しないといけない、という事態にもなりかねません。

僕は正直、精神論は苦手です。

ですが、このマインドセットは精神論というよりは、思考の方向性を変える、もしくは物事の見方を変えると言ったほうがより相応しいような気もします。

そのためには、まず、薬剤師が薬の専門家だというあなたのマインドセットから考え直す必要があるのかもしれません。

スキルセット

スキルセットは、その名の通りあなたの持っているスキル、技術、知識などです。

これは人それぞれ違います。すでに身につけているスキルや知識を利用するのもありですし、まだ持っていないスキルや知識を今から習得するというのもありです。

ただ、ことマーケティングに関しては、薬剤師がもともと持っている薬の知識やドライシロップをVマス分包機にきれいにならすといったスキルはあまり使えないかもしれません。

ですが、薬剤師がマーケティングで今すぐにでも使えるスキルがあります。

それは、コミュニケーションスキルや問題解決スキルなどの対人スキルです。

これなら何とかなりそうですよね。

加えて、コピーライティングスキルや文章構成スキル、プログラミングスキルやホームページ作成技術などのITスキル、アニメーションやデザインなどのスキル、動画制作や編集、広告制作などのコンテンツ作成のスキルなどなど、どんなスキルもあるに越したことはありません。

ですが、まずはあなたがすでに持っているスキルの棚卸をやることをお勧めします。

ツールスキル

ツールスキルは、これら3つのスキルの中では最も早く習得できる可能性がありますね。例えば、システムやアプリケーションソフト、机にPCといったいわゆる道具や環境がこれに当たります。

これもまずはあるものを使うことを心がけたほうが良いと思います。

何でもそうですが、上には上があります。

ただ、最近は無料であったり、格安のものでも以前と比べると相当高機能なツールがたくさんありますよね。

例えばホームページやニュースレターを作るのに必要な経費はは紙代くらいです(あなたの時給は置いときます)。それに、iPhoneなどのスマホがあれば、動画もかなりいいものが作れてしまいます。

マーケティングを継続して行うには、ある程度のお金と時間がかかりますから、最初はツールセットにはあまりこだわりすぎなくてもいいと思います。

ここで焦ってこだわり過ぎると、せっかくのツールが宝の持ち腐れになってしまい、ツールを使いこなす事に時間をとられてしまいますからね。

今回のまとめ

最後に、もっとめんどくさいことを言います。

薬局は、施設単位で見るとすごく小さいですよね。人も少なければ、作業する場所も狭い。有益な情報も自分から取りに行かないと勝手には入ってきません。

そして、何より忙しい

今、目の前の患者さんを(言葉は悪いですが、)捌くために、あなたは、あなたの時間のほとんどをとられているのだと思います。そして、患者さんが途切れても、残してあった薬歴を書き、明日の分の発注をし、予製を作る。

マーケティングなんていつやるの?って思うのも無理はありません。

なので、まずは準備だけしてみましょう。上の5つの心得を元に、頭の中で仮説検証を繰り返してみるんです。

マーケティングはリサーチが8割を占めるとも言われています。

  • 今、服薬指導している患者さんの本当のニーズやウォンツは一体何なのか?
  • そのニーズやウォンツを解決するには自分には何が必要なのか?
  • もし、この方法を使ってみたらどんな結果が出るのだろうか?

これまためんどくさいですが、これをやるだけでもマーケティングの力はついてくるはずです。

それに、あなたの頭の中の施策は誰にも真似されることはありませんからね。

まっさ
まっさ

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